- はじめに
- ブレーキマスターシリンダーの仕組み
- 横置きタイプブレーキ(グロム純正ブレーキ)
- ラジアルポンプブレーキマスターシリンダーとは
- 横置きとラジポンの仕様の比較
- 計算結果からラジポンの特徴を考察!!
- ラジポンのおすすめ3選
- まとめ
- 関連記事
はじめに
お友達が立ちゴケした際に、バイクのブレーキレバーが折れてしまいまして、ツーリングの帰りにライコランドに立ち寄りました。
ブレーキレバーとは全く関係なく、ラジアルポンプブレーキマスターシリンダーが置いてあり、すごーく気になりましたので、調べましたww
他のブログなどでも記載されていますが、横置きタイプとライアルポンプタイプ、どちらにも良し悪しがあります。
メーカーが大量のお金をかけて開発している中で、決定した構造です。
一丸に悪いとは言い切れません。
んじゃ、なんで替えるねんとなりますよね!!
それはですね、替えてみたいから!!がメインですが、
ブレーキの効き方を変えたかったくて、コントロール性をあげたいのです。
ブレーキマスターシリンダーの仕組み
ブレーキマスタシリンダーは、人間の握力をテコの原理とパスカルの原理を使って、力を増幅しバイクを止めようとする力、つまり制動力に変換する機械で、いわゆるところの倍力装置と呼ばれています。
テコの原理は支点から力点(手で握る部分)と、支点から作用点(マスタシリンダーを押すところ)の距離で決まります。
計算式は、「増幅力=支点-力点÷支点-作用点」です。
パスカルの原理は、マスターシリンダーの面積とブレーキキャリパーのピストンの面積で決まります。
計算式は、「増幅力=キャリパーピストンの面積÷マスタシリンダーの面積」です。
これらを合計した増幅力が、総増幅力です。
設計時は必要な総増幅力から様々な数値を設定すると思いますが、今回は、比較するために使用しようと思います。
横置きタイプブレーキ(グロム純正ブレーキ)
一般的なブレーキマスターシリンダーは、横置きタイプと呼ばれるもので、遥か彼方昔から使われているため、技術的に確立されています。
また、メーカーがセッティングのノウハウがあり、コストが安いことがメリットです。
基本的な構造ですが、下記のサイトを確認してください。
一番最初の写真が最もわかり易いです。
ラジアルポンプブレーキマスターシリンダーとは
ラジアルポンプブレーキマスターシリンダーは、通称ラジポンと呼ばれています。(以下ラジポンと呼びます。)
横置きタイプと比較すると、力の方向の変換がなくなり、油圧での倍力よりテコの原理での倍力を優先しているので、手の力での制動力の調整がしやすくなっています。
概略構造に関しては、上記のサイトに記載してありますので、参考にしてください!!
横置きとラジポンの仕様の比較
純正とラジポンの仕様を確認して計算してみましました。
比較はグロム純正のブレーキマスターシリンダーと、代替品として有名なφ14のブレンボ製ラジポンです。
支点からの距離は、グロム純正は自分で測定しましてが、ラジポンの支点-作用点の距離は、ブレンボから公表されている20mmとしました。
※キャリパーのピストン=C/P
※マスターシリンダーのピストン=M/P
倍力計算結果 φ14
横置き | ラジポン | 備考 | |
支点-力点 | 162.0 | 198.9 | 下記URLの数値を参考。 |
支点-作用点 | 20.6 | 20.0 | 下記URLの数値を参考。 |
レバー比(テコの原理) | 7.9 | 9.9 | |
C/Pの径 | 25.4 | 25.4 | |
C/Pの面積 | 1012.9 | 1012.9 | 2ピストンの為、面積2倍。 |
M/Pの径 | 12.7 | 14.0 | |
M/Pの面積 | 126.6 | 153.9 | |
油圧(パカルの原理) | 8.0 | 6.6 | |
倍力合計 | 15.9 | 16.5 |
計算結果からラジポンの特徴を考察!!
①レバー比はラジポンの方が大きいので、握力が同じ場合、純正と比べるとレバーを引く量が増えます。
②倍力合計がラジポンの方が大きいので、握力が同じ場合、より制動力が高くなります。
つまり、制動力MIN-MAXまでの引く量が多くなるため、制動力の調整幅が増え、同じ制動力を得るための握力が低くなります。
ということは、①と②の数値特性から、ランジポンに変更するとコントロール性が高くなり、制動力も高くなるってことですね!!
ラジポンのおすすめ3選
天下のブレンボ様
Moto GPのブレーキもこのメーカーのもので、世界中で使われている最も有名なブレーキメーカーで、安心、安全です。
命に関わるブレーキですので、高いですがオススメです!!
ゲイルスピード製ラジポン
ゲイルスピードもブレンボ程ではないですが、有名なメーカーで切削系の部品と言えばこのメーカーという感じで、とても精度が高い商品を展開しています。
Frando製ラジポン
私はよく知らないメーカーでしたが、巷で有名な台湾製ですが、BremboのOEMをしているとかしていないとか。。。。
まとめ
いかがでしょうか?笑
ちなみにラジポンのマスターシリンダー径をφ15mmも計算してみました。
そうすると、倍力合計が同じくらいになりましたので、ラジアルの良さだけを味わう事ができます!!
倍力計算結果 φ15
横置き | ラジポン | 備考 | |
支点-力点 | 162.0 | 198.9 | 下記URLの数値を参考。 |
支点-作用点 | 20.6 | 20.0 | 下記URLの数値を参考。 |
レバー比(テコの原理) | 7.9 | 9.9 | |
C/Pの径 | 25.4 | 25.4 | |
C/Pの面積 | 1012.9 | 1012.9 | 2ピストンの為、面積2倍。 |
M/Pの径 | 12.7 | 15.0 | |
M/Pの面積 | 126.6 | 176.6 | |
油圧(パカルの原理) | 8.0 | 5.7 | |
倍力合計 | 15.9 | 15.7 |
15mmもブレンボとFRANDOの2社から発売されています。
迷いますね〜笑
2017年11月時点でブレンボはなくなったかもです。
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