はじめに
オーリンズ製のフロントフォークを分解清掃して、新しいオイルを入れました。
なかなか大変でした。。。
分解/組立に必要な工具
・ラチェット
・8/10/14/17/34mmソケット(17~34mmはメガネでも可)
・10mmスパナ
・T4/T5ヘックスソケット
・シール圧入工具
・注射器
・クリップ
必要な部品
・シールセット:
キタコののグロム用のフォークシールセットを購入しました。前期モデルは別キットが設定されていますので注意してください。
・オーリンズフロントフォークフルード
動粘度なども調べてみましたが、やはりオーリンズにはオーリンズということで、ちょっと高いですが、純正品を購入しました。乗り味が変わるのが嫌だですし。。。。
フロントフォーク分解開始しぃぃぃ
ジャッキアップ前にやること
フロントアクスル/ブレーキキャリパーボルト/フロントフェンダーのボルトを取り外してください。ジャッキアップすると不安定になるため、ジャッキアップ前の安定しているときに、締結力が強いボルトを緩めてください。
その後にジャッキアップした方がいいです。
ジャッキアップ
ジャッキアップはマフラーの下にかけました。スタンドとリアタイやが設置して少し安定感がありました。
ただ、同じ場所でジャッキアップするのであれば、本来のジャッキアップポイントではないので、なるべく力が掛からないように作業した方がいいともいます。
ホイール他のボルト取り外し
先ほど緩めたボルト(フロントアクスル/ブレーキキャリパーボルト/フロントフェンダー)をすべて取り外します。ブレーキは適当な場所に避けます。
ハンドルの取り外し
ハンドルを取り外してください。
ハンドルを取り外さないと、フロントフォークのトップキャップを回すことができないので。。。薄いメガネ等で回せますが、結局トルクレンチを使えないので、外したほうがいいと思います。外れないトルクで手トルクレンチで占めるのであれば、外さなくてもいいと思います。
※写真はフロントフォークを外していますが、外す前に行ってください。
フロントフォークのトップキャップを緩める
フロントフォークのトップキャップを緩めるだけにしてください。すべて外すと、オイルがこぼれる可能性があるので、注意して下しさい。
後で緩めることもできますが、トップキャップの規定トルクが30Nmですので、中々固いこともあり、フロントフォークを固定するのが難しいので、固定されている状態で外したほうが楽です!
※写真は後日・・・
フロントフォークの固定ボルトの取り外し
フロントフォークの固定ボルトを外して、フォークを下に抜きます。
トップキャップの取り外し
トップキャップを取り外します。フォークのシャフト(ピストンロッド)に切り込みがあるので、そこにスパナを入れて固定し、トップキャップを固定しているボルトを取り外します。
フォークオイルを抜く
フォークオイルを抜きます。トップキャップをついていた側を下にして、オイル受け皿の上で、シリンダーを動かすと出てきます。じゅぽじゅぽ音が無くなるまで、シリンダーを動かします。
フォークのダストシールの取り外し
フォークシールを交換しない場合は、読み飛ばしてください。
フォークシールは2つあります。まずは下にあるダストシールを外します。隙間にマイナスドライバーを入れて、ハンマーでコンコンすると取れます。
フォークのオイルシールの取り外し
その次に、オイルシールを固定しているストッパリングを取ります。細めのマイナスドライバーなどで、ひっかけるとすぐに取れます。
そして、最後にオイルシールですが、シリンダーを思いっきり、ガンガンと数回引っ張ると抜けてきます。
この時も、ハンドルを車体に固定しているとやりやすいと思います。
ブッシュ関係を取り外し
上から、ピストンリング、スライダーブッシュ、ガイドブッシュ、バックアップリングです。
これらをすべて取り外します。隙間に爪を入れて開けばすっと取れます。
これで分解終了です!
さらに分解する場合、特殊工具が必要になってくるので、お金がかかりすぎることから、諦めました。
組み立て開始しぃぃぃぃ
ここから先は、基本的に逆手順ですが、工夫点をお伝えしておきます。
フォークシール組付け
フォークシール組付け時は、シールを傷つけないために、部品が入っていた袋などを活用して、組付けた方がいいです。
シリンダーの穴やブッシュ類が入っていた部分に、もしかするとバリがある可能性があります。そうすると、シールに傷をつけてしまう可能性があり、せっかくシールを交換したのにオイル漏れなんてことも起こり、悲しい思いをしてしまいます。。。
(オーリンズのサービス担当者の方は結構そこで傷つけてしまうといっていました。。。。)
フォークシールの圧入
フォークシールの圧入には、特殊工具が必要です。マイナスドライバーなどを使ってしまうと、傷をつけてしまうため、特殊工具を使ってください。
フォークオイルの注入
フォークオイルはサービスマニュアルによると、235ml(オーリンズのマニュアルによる)です。一気にすべて入らないので、少しづつ入れていきます。ブレーキフルードを入れるための注射器で、少しづつオイルを入れました。入れた後にフォークをスライドさせると、また継ぎ足せる様になります。
規定量を入れた後は、じゅぼじゅぼ音が無くなるまでスライドさせます。その後、油面を測定します。フルストローク状態で、フォークの上端から、75mmです。
そこまで正確性を求めていなかったので、長めのチューブで75mmあたりにクリップをかけて、注射器で吸いました。
この時の注意点としては、スライド量です。スライドさせすぎると、シリンダーの穴が見えてしまうと、そこからオイルが飛び出してきますし、シールがバリによって傷ついてしまうかもしれないので、十分注意してください。
◆油面を測る工具はこちら
トップキャップの取り付け
トップキャップを取り付けします。フォークのシャフトを固定して、ボルトを締め付けます。規定トルクは、15Nmです。
トップキャップを軽くフォークに締め付けます。
フォークの取り付け
ここからは逆手順ですね。フォークを取り付けて、トップキャップを30Nmで締めます。
ボトムの締め付けボルトは27Nmです。
ホイールなども取り付け
ホイール、フロントフェンダー、ブレーキを取り付けます。
ブレーキマウントボルトの規定トルク:30Nm
ホイールアクスルボルトの規定トルク:54Nm
取り外した部品の様子
ダストシールは割れちゃってますね。これが目についたので、交換することにした感じです。オイルシールはそれほどでもなさそうです。
ただ、ガイドブッシュは、銅メッキっぽいのがはがれてしまっています。。。どのブログやYoutubeを見ても、剝がれているので、分解時には交換してあげた方がいいと思います。ついでですし。
写真を撮り忘れてしまったのですが、どちらかのフォークからキラキラしたものがオイルと一緒に出てきましたので、何かを削ったっぽいのです。特にアウターやインナーチューブに傷等はなかったので、ガイドかもとは思っていますが、心配ですな~。
まとめ
皆様いかがでしたでしょうか?
結構大変なので、時間があるときにゆっくりやった方がいいです。オイルシールを抜く際にストッパリングを抜き忘れて、えらい目にあってしまったので、焦らずにやりましょう。。。
ちなみに動き自体はすごく改善しました。今までよりもスムーズに動きます。今後も定期的にメンテナンスしたいなと思いました。
大変ですが。。。